さようなら、親愛なる迷子たち:Googleが「誰も通さない門番」になった日|画像生成と会話するAIの魅力と可能性
https://note.com/chat_gpt777/n/n59b88c921a6e
昔々、インターネットという広大な海には「迷子」という名の、愛すべき旅人たちがたくさん漂流していた。
彼らは「横浜 夕焼け 穴場」だの「Windows アップデート 動かない 助けて」だのといった呪文をGoogleの検索窓に打ち込み、夜な夜なネットの深淵へと潜っていったものである。
そして、たまたま辿り着いた個人運営のホームページ――フォントが謎の緑色だったり、管理人の飼い猫の写真が異様に高解像度だったりする、あの愛すべきB級スポット――に漂着し、
「思わぬ情報に出会えた!」
と喜び、時には掲示板に「足跡残していきますね」などと書き残していった。実になめらかで、人間味のある、無駄に満ちた素晴らしい世界だった。
ところが、最近のGoogle先生は少々「親切」が過ぎるようである。
最新のニュースによれば、いまやGoogle検索の実に68%が「ゼロクリック」で終了しているという。つまり、検索した人間の3人に2人は、検索結果の画面だけを見て「ふん、なるほどね」と納得し、1つのリンクも踏まずにブラウザを閉じているのだ。
これぞ、AIによる「おもてなし」の極致である。
あなたが「今日の夕飯のレシピ」を検索すると、Googleのトップに君臨するAI様が、親切丁寧に必要な材料と手順を1ページで丸ごと要約して提示してくれる。下の方に並んでいるレシピブログのリンクなんて、もはやただの「飾り」だ。AIという名の超エリート執事が、他人の庭から勝手に実を毟(むし)り取ってきて、美しい皿に盛り付けて差し出してくれるのだから、わざわざその庭(ホームページ)まで靴を汚して出向く奇特な人間などいるはずがない。
Webマーケターたちは「PV(ページビュー)が死んだ!」「SEO(検索最適化)の終焉だ!」と頭を抱えて悲鳴を上げているが、本当に気の毒なのは、趣味でひっそりとホームページを営んできた個人や、小さなグループの住人たちだ。
彼らのホームページは、もはや「砂漠の中に埋もれた、誰の地図にも載らない秘密基地」になってしまった。かつてはGoogleという名の、しつこいほど熱心なスカウトマンが、世界中から「おもしろいページ見つけたよ!」と人を連れてきてくれた。しかし今や、そのスカウトマンは自らAIという名の「完璧なコピーロボット」を雇い、他人のコンテンツを美味しく調理して、自分の店(検索結果画面)だけで客を満足させて帰してしまう。「ここから先は一歩も通さん。情報だけ置いていけ」というわけだ。なんて効率的で、なんて冷酷なディストピアだろう。
AIに「おすすめの個人ブログは?」と聞いたところで、彼らは決してあなたのホームページを教えてはくれない。AIが答えるのは、大手メディアが巨額の予算を投じて作った「権威ある(そしてひどく退屈な)優等生サイト」の要約だけだ。
では、これからの個人ホームページは、一体全体どうすればいいのだろうか?
いっそのこと、開き直るしかない。
これからのホームページは、「誰も来ないことを前提とした、究極の自己満足の城」へと原点回帰するのだ。アクセス解析のカウンターが「0」のまま微動だにしなくても、一切傷つく必要はない。なぜなら、あなたの書いた珠玉の文章や体験談は、人間が読むためではなく、GoogleのAIに「タダ働きで栄養として吸収されるため」に存在しているのだから。…いや、これは皮肉が効きすぎているか。
真面目な話、これからの時代、私たちのホームページにやってくるのは「迷子」ではない。SNSのジャングルをかき分け、口コミの泥水をすすり、AIの包囲網を自力で突破してきた、知的好奇心という名の狂気を孕んだ「本物の精鋭(ファン)」だけだ。
3人に2人が1秒で立ち去るゼロクリックの砂漠の中で、わざわざ自分の足でリンクをクリックしてくれる最後の1人。その物好きな「13%の生存者」に向けて、私たちはこれからも、誰にも媚びない、AIには絶対に真似できない、最高に無駄で、最高に人間臭いホームページを作り続けるべきなのである。
さあ、管理人のみなさん。今日も誰にも見られないかもしれない日記の更新ボタンを、ポジティブに、高らかにクリックしようではないか。
【Webマーケター震撼】グーグル検索の68%が「ゼロクリック」で終了、AIで検索が変化
https://news.yahoo.co.jp/articles/496fc6f3261462aa81f55031dec829b4ec3d7174

