「ロングインタビュー 銃撃事件と日本社会」 - ETV特集 - NHK
https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/Y53W921R55/
日本を震撼させた安倍晋三元首相の銃撃事件。旧統一教会の存在がクローズアップされるなか、行き場のない怒りがなぜ暴発したのか、この社会にも目を向けようとする声が高まっている。虐げられた人々の視線から権力を問うてきた髙村薫。秋葉原無差別殺傷事件や戦前の要人刺殺事件を研究する中島岳志。SNSを分析、民主主義と言葉の視点から思索するロバート・キャンベル。3人のロングインタビューから、今後を見通す知恵を探る。
昨日の ETV特集、興味を持って見た。今までの報道とは全く違った視点からのドキュメントでした。NHKは批判をしたいような変な政府寄り、べったりの放送も結構、何の恥ずかしげもなく流していますが、この番組は違う。
高村薫という人、女の人とは知らなかった。名前は知ってはいたが、署名で手に取ることはなかった作家です。でも安倍晋三元首相の銃撃事件直後から民主主義の連呼に違和感を抱いていた。マスコミは騒がず、少し考える時間を持ちましょうと1人唱えていたとか?
中島岳志もなかなかしっかりした視点でこの事件を分析している。この人はテロ事件の歴史を研究して、今回の事件がどんな位置づけ、流れの中にあるのかを明らかに、論理的に説明してくれる。でも論理的すぎる嫌いがある。
次にロバート キャンベル、なかなかユニークな視点が面白い。この事件直後彼の世界中に住んでいる家族、仲間から事件の知らせをしったとか?これが以前の暗殺事件とは違う一つの側面。救歉挙要(豊年教種) (きゅうけんきょようほうねんおしえぐさ)を取り出して今、一番困っている人たちにどう接触すればいいかということを説いているサバイバルマニュアルを示してさまよえる現在社会から疎外されて来た。自分の居場所がない人にささやく、力のない言葉、でも力はないけれど言葉が、結果的に影響を与えてくれる。「豊年教種」33ページほどの内容です。ちょっと頑張れば何とか読めるかも
道傳愛子さんのインタビューで中々良かった。久々の道傳愛子元アナ、懐かしい。
ロバート キャンベル氏が新入生に語った、大学で学ぶべき本来の教養とは?
キミの東大 高校生・受験生が東京大学をもっと知るためのサイト
https://kimino.ct.u-tokyo.ac.jp/62/
ここに、徳川時代の江戸で出版された一冊の本があります。本草学者が書いたもので、タイトルは『豊年教種』。天保4年、1833年だから江戸市民が大飢饉に直面する最中に書かれ、流通した一種のサバイバルマニュアルです。読者に対して、一番困っている人たちにどう接触すればいいかということを説いています。「飢えたる人に粥を施すにハ、尤も恭しく謹(ん)で与へ」るべしと。
お粥を作って、近所で飢餓に苦しんでいる人に食べさせる。その時重要なのは、普段より丁寧に手渡しをするということ。
「必々不遜(ぞんざい)にして人を恥(はずか)しむべからず。其(その)人の窮するも、全く天時の変によりて然らしむるなり」、と。あなたから茶碗を受け取った人が困っているのは、気候や天災のせいであって、明日は我が身かもしれません。中国の『礼記』にあるように乞食が戸口に現れたとき「乞食だ、これを食え」と言われれば、その乞食もプライドがあれば「お前の飯なんか食わない」と言って黙って餓死してしまうかもしれない、だから相手の立場をよくよく汲みなさい、と忠告します。「此ごとくなれバ施(す)にも不遜(ぞんざい)にてハ陰徳にハならず、却て徳をそこなふ也」と。
人にいいことをしようとして、かえって自分の信用を落とし、幸福をすり減らしてしまう危険性を、この本の著者は有事の際にこそリアリティ溢れるディテールで述べ切っています。急いで多くのものをいっぺんに食べさせてはいけない、飢餓者に熱いものを渡してはいけない、というように、具体的で検証可能なファクトに基づき、他者への共感を呼びかけています。
阿部櫟齋著救挙要
天保四年序
別名を『豊年教種』という。草木の能毒・救慌の薬方・有毒の草木を挿絵で示す等、かてもの・平時の貯え方・救急法と饑饉に生きのびるために必要な事柄を広範囲に撰び分かりやすくといている。
救歉挙要 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション豊年教種
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536723
救歉挙要(豊年教種) (きゅうけんきょようほうねんおしえぐさ)
再放送は9/22、若しくはNHKプラスで来週の金曜日まで