コサック兵を解雇した独裁者、あるいはスマホ20台の静かなる革命|画像生成と会話するAIの魅力と可能性
https://note.com/chat_gpt777/n/n03e6d9fb723c
――ディープフェイクとAGIがもたらす、省エネ型ディストピアの誘惑
歴史を振り返るという営みは、突き詰めれば「いかに多くの大衆を、いかに効率よく騙し、あるいは死なせるか」という、壮大なコストパフォーマンスの歴史に他ならない。フランス革命からロシア革命、レーニン、スターリン、毛沢東に至るまで、彼らが掲げた「弱者のための美しい新世界」という売り文句は、いつの時代も素晴らしい完成度を誇っていた。しかし、悲しいかな、彼らの革命には常に致命的な弱点があった。それは「人手(コスト)がかかりすぎる」ということだ。
ギロチンを落とすにも、シベリアの強制収容所へ囚人を護送するにも、あるいは広場で「造反有理!」と叫ばせるためにも、膨大な数の人間を動員しなければならなかった。かつての独裁者たちは、嘘八百を維持するために、秘密警察を雇い、密告を奨励し、コサック兵を走らせる必要があったのだ。なんという労働集約型の泥臭いビジネスモデルだろうか。マルクスは生産手段の所有を問題にしたが、そもそも「大衆の動員」という生産コスト自体が、これまでの政治における最大のボトルネックだったのである。
タイパ至上主義のニュー・レボリューション
そこへ来て、現代のテクノロジーがもたらしたブレイクスルーは見事と言うほかつきない。先日の選挙戦を巡るフェイク動画騒動が証明したように、今や対立候補を奈落の底に突き落とすために、1万人のデモ隊も、過激派の突撃も必要ない。ただ20台のスマートフォンと、適当な生成AIのサブスクリプション契約があれば事足りる。これこそ、現代社会が追い求めてきた「タイパ(タイムパフォーマンス)」の究極系ではないか。
1万本を超えるネガティブ動画や偽画像を、寝静まったワンルームマンションから、最小人数――おそらくは数人の引きこもり、あるいはたった一人の退屈な技術者――が、コーヒーを片手に生成し、アップロードしていく。暴力はない。血も流れない。逮捕するための明確な法律すら、追いついていない。かつての革命家たちが聞けば、羨ましさのあまり墓の中で歯噛みするに違いない。
*「おいおい、我々があれほど苦労してシベリアの寒空の下で人海戦術を展開していたというのに、お前たちは冷房の効いた部屋で、スマホをスワイプするだけで民主主義を歪めているのか」*と。
法律という名の「動かないお地蔵さん」
倫理的にどうか、と有識者は眉をひそめる。民主主義のシステムが根底から歪んでいる、とメディアは警鐘を鳴らす。しかし、法律という名の巨大なお地蔵さんは、グレーゾーンの真ん中でただ静かに微笑んでいるだけだ。昔の暴力革命なら、物理的な凶器を持った時点で警察がすっ飛んできた。だが、画面の中で対立候補にありもしない不祥事を語らせるAIのコードを、一体どの法律で逮捕できるというのだろう? 「表現の自由」と「技術の進歩」という聖域の裏側は、現在、もっとも安全な犯罪の温床となっている。
技術の前に、人間はなすすべがない。この絶望感こそが、たまらなく「楽しい」と言ったら、不謹慎だと怒られるだろうか。だが、これほど見事な風刺劇を特等席で見られるチャンスはそうそうない。私たちが金科玉条のように守ってきた「有権者の厳正な一票」や「国会での真摯な議論」という仕組みが、たかが数ギガバイトの学習モデルによって、文字通り「おままごと」に変えられようとしているのだ。
汎用人工知能(AGI)という神の降臨、あるいは終幕
グーグル・ディープマインドのCEOは、「汎用人工知能(AGI)の出現まであと数年、人類は一刻も早く備えるべきだ」と深刻な顔で警告している。人類よ、備えよ、と。しかし、一体何に備えればいいのだろう? 防空頭巾でも被れば、AGIの紡ぎ出す精緻な嘘から脳を守れるとでもいうのだろうか。
AGIが完成した暁には、これからの選挙や意思決定の仕組みは「根底から変わる」などという生易しいものではなく、完全に消滅するだろう。なぜなら、神のごとき知能を持つAIから見れば、現今の政治家たちの答弁やマニフェストなど、幼稚園児の心理戦レベルに過ぎないからだ。AIが最適な政策をコンマ数秒で弾き出し、AIが作った偽の世論で大衆が踊り、AIが配置したロボットが淡々と社会を回す。そこには、人間が介在する余地も、騙されることへの怒りすら存在しない。
それは、私たちがかつて夢見た「究極のユートピア」かもしれないし、あらゆる思考を放棄した「至高のディストピア」かもしれない。これまでの嘘つきな独裁者たちは、自分が神になろうとして失敗した。だが私たちは今、本物の「デジタルな神」を自らの手で誕生させようとしている。これほど怖い夢があるだろうか。
そして、これほど滑稽で、エキサイティングな未来があるだろうか。
数年後、私たちは投票所に足を運んでいるだろうか。あるいは、スマホの画面に向かって「次の大統領を最適化しておいて」と、AIに気だるく命じているのだろうか。いずれにせよ、人類の長い歴史の中で、これほど「汗をかかずに世界をひっくり返せる時代」に立ち会えた幸運を、私たちは大いに喜ぶべきなのである。さあ、21台目のスマホの電源を入れよう。次の革命が、バックグラウンドでダウンロード中だ。
コサック兵を解雇した独裁者、あるいはスマホ20台の静かなる革命
https://pasopia.velvet.jp/2027/agi/
汎用人工知能の出現まであと「数年」
…グーグル・ディープマインドCEO、人類は一刻も早く備えるべきと警告
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d170332df2b05f027c40b32cdd108ad923531ed


